ファインダー越しに見るヘアビューティ「写真を愛する5名のカメラと作品FILE」FILE1 松井正太[Double SONS]
自身で撮影を行う5名の美容師の撮り下ろし作品と愛機を紹介。
自分でつくって、自分で撮るからこそ見えてくる作品世界とは?
FILE1 松井正太[Double SONS]
まついしょうた。『ドゥーブル ソンズ』スタイリスト。1982年生まれ、埼玉県出身。国際文化理容美容専門学校渋谷校卒業。
フォトコンテストへの挑戦を続け、2016年にJHA 東京エリア賞を、18年にJHA最優秀新人賞を受賞。
「カメラを始めたのは『ドゥーブル』に入る前。業界誌に掲載されている代表・山下(浩二さん)の企画を見たのがきっかけでした。純粋に『楽しそう!』と思いましたし『カメラを始めたことで美容師としての技術力が上がった』という言葉が響きました。カメラの使い方やテクニックは、山下の撮影を手伝う中で学んでいきました。もともと絵を描くのが好きで、写真を撮ることはそれと近いように感じています。
スマホで撮ろうと思うこともありますが、高機能ゆえに勝手によく見せてくれる。それだと美容師として勉強にならないので、一眼レフでいい写真を撮れるように鍛えています。カットして、ヘアでモデルさんのよさを引き出すことはもちろん、写真を撮るときにどこから、どう撮ると、普通の女の子をプロに負けないぐらいかわいく、素敵に見えるのかを探すことはとても勉強になります。ひとりの女性をどのように見せるのかに向き合うことは、まさに美容師としてのレベルアップにつながっています。」
普通の女の子をプロに負けないぐらい
かわいく素敵に見せることでレベルアップになる
作品のこだわりは?
「今回のモデルさんは大人っぽい雰囲気なのに若さゆえのピュアさや、撮影に慣れていない新鮮さを感じました。彼女のそういった持ち味と、目力の強さを最大限に生かすために、ヘアはマッシュウルフに。もともとブリーチをしていたのをナチュラルなカラーにチェンジしました。画作りをするときは常にインプットしてあるものをつなぎ合わせてつくっていきます。今回のイメージソースは、マリリン・マンソン「ザ・ビューティフル・ピープル」のMV(閲覧注意!)。MVの中で登場する妙に足が長くて、不気味な人が印象に残っていたので、作品の中で仕掛けました。美しさの中に毒がある感じが昔から好きなんです。」
撮り下ろし作品のライティングを特別公開!
「撮影場所はDoubleの店内。天井のLEDライトに加えて、正面から見て右上からデドライトで光を入れました。さらに世界観を演出するためにスモークをたいて、もやがかかったような雰囲気に。不気味さの中にかわいらしい女の子がいることで、見た人をハッとさせることを意識しました。」
撮影に使ったカメラはこれ!
Canon EOS 6D Mark Ⅱ
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