ファインダー越しに見るヘアビューティ「写真を愛する5名のカメラと作品FILE」FILE2 照屋寛倖[in chelsea]
自身で撮影を行う5名の美容師の撮り下ろし作品と愛機を紹介。
自分でつくって、自分で撮るからこそ見えてくる作品世界とは?
FILE2 照屋寛倖[in chelsea]
てるやひろゆき。『インチェルシー』代表。1976 年生まれ。愛知県出身。名古屋綜合美容専門学校卒業。2店舗を運営しながらフォトグラファー&アドバイザーを務める撮影会「照屋塾」を主宰。2022年JHA大賞部門グランプリに輝くなど、フォトコン受賞歴多数。
「本格的にカメラを始めたのは7〜8年ほど前のこと。以前はフォトグラファーに撮影してもらうことが多かったのですが、子どもが生まれてプライベートな時間も大切にしたくて、平日の夜に撮影をするために自分でカメラを持つようになりました。独学をベースに、フォトグラファーに撮ってもらうときに見て学ぶというスタイルでやってきました。
自分で撮影をする時は、頭の中で思い描いていることや好きな構図を作りやすいのがメリットです。美容師の目線と、フォトグラファーの目線の両方から作品をブラッシュアップしていけるのは強みになります。セミナーや撮影会でほかの美容師さんの撮影を担当することも増えて、仕事の幅も広がりました。デザインについてのアドバイスもできるのも美容師ならではだと感じています。
一方でフォトグラファーに撮ってもらうことで、自分でも想像をしていなかったような新しいものを引き出してもらえることも。自分で撮ることのよさも、フォトグラファーに撮ってもらうことのよさも知ったうえで、自分をどう見せたいかに合わせて作品づくりと向き合っています。」
美容師とフォトグラファー両方の目線を持てるように
作品のこだわりは?
「ヘアスタイルは前髪のデザインに目がいくと思いますが、僕の中ではアウトラインのフォルムがポイント。サイドを刈上げて、角を持たせました。スタイリングはジェルでツヤ感を出しました。
これまでの経験ではあまりなかったのですが、今回の作品はメイクを先行して決めました。『VOGUE』で見た作品がインスピレーション源で、そばかすにぐっときたんです。そばかすのブラウンみとリップのプラムカラーに、ネイビーのヘアカラーを組み合わせることで、それぞれの色味を引き立てました。エッジを効かせながらも、それだけにならないような見せ方で仕上げました。」
撮り下ろし作品のライティングを特別公開!
「難しいテクニックは使わずに、ヘアとモデルさんを、きちんと見せると決めていました。なので、ポートレートっぽく、シンプルに自然光で撮影。モデル左手からカーテン越しの自然光を入れて、右手にカポックを立てて、光を回しました。」
撮影に使ったカメラはこれ!
Canon EOS R3
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