ファインダー越しに見るヘアビューティ「写真を愛する5名のカメラと作品FILE」FILE3 齋藤隆志[favorite garden]
自身で撮影を行う5名の美容師の撮り下ろし作品と愛機を紹介。
自分でつくって、自分で撮るからこそ見えてくる作品世界とは?
FILE3 齋藤隆志[favorite garden]
さいとうたかし。『フェイバリット ガーデン』代表。1976 年生まれ、鳥取県出身。松江理容美容専門大学校通信課程卒業。2004 年に鳥取県・ 米子市にて独立。17 年には広島に2 店舗目を出店。JHA ファイナリストの常連で、2015 年、19年には中国・四国エリア賞を受賞。
「18年ほど前、お店を出したことをきっかけにカメラを始めました。当時はデジタルカメラが普及し始めたぐらいのタイミングでした。まわりにフォトグラファーが少なかったことや、頼んでもなかなか仕上がりが思い通りにならない難しさを感じることもありました。美容師にパーマやカラー、モテ系、クール系といった技術やテイストの得手不得手があるように、フォトグラファーによっても得意分野は違います。そんなことから、自分で撮ったらいいのではと思いました。それ以来撮影を続けています。
形に残すこと、デザインをつくることが、とにかくいちばん楽しいんです。表現することが好きなので、作品を撮ることは自分の頭の中を具現化できる行為だと考えています。
作品をつくる時はヘアだけでなく、引きで撮影してみたり、デザインや構図を考えることが多いんです。自分で撮るようになってから、ヘアデザインのうまい下手や、ヘア以外の部分で作品が底上げされていることも見えるようになりました。だからこそ思想が広がり、ムードだけでなくヘアフォトの先にある“本質的な何か”を目指すようになりました。」
自分の頭の中を具現化する行為 ムードではなく本質を目指すように
作品のこだわりは?
「テーマは夢想空間。リアルクローズの中にクリエイションを感じられるように。そしてなんだかハッピーな気持ちになれるようにつくり込みました。夢=ピンクの世界観を考えて、まずはメイクから発想して、ヘアは引き算。モデル本人のクセ毛を生かして、リアルなスタイリングに仕上げました。メイクで使っているのは、伯方の塩にピンクのチョークで色づけしたものです。以前撮影で使ったことがあり、独特の粒感が出せるのでトライしてみました。」
撮り下ろし作品のライティングを特別公開!
「夢の中のような、ふんわりとした、やさしい世界観をライティングでも表現。自然光とは異なるフラットで、適度な柔らかい光を作り上げました。」
撮影に使ったカメラはこれ!
LEICA
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