ファインダー越しに見るヘアビューティ「写真を愛する5名のカメラと作品FILE」FILE4 片柳裕樹[hair design girl]
自身で撮影を行う5名の美容師の撮り下ろし作品と愛機を紹介。
自分でつくって、自分で撮るからこそ見えてくる作品世界とは?
FILE4 片柳裕樹[hair design girl]
「もともと趣味で風景を撮ったり、サロンスタイルを撮影したりしていましたが、機材を揃えて本格的に始めたのはコロナ禍でした。それまでは作品は撮ってもらうものという認識でしたが、フォトグラファーを招いての撮影会ができなくなってしまった中で、クリエイションを続けるためにカメラを手にしました。
今はスマートフォンで撮れば、自動的に補正がかかってなんでも美しく撮れる時代です。対して一眼レフのカメラは、すべてがしっかりと写ります。完璧だと思ったヘアスタイルをいざ撮影してみると、意外なアラが見えてきたりするんです。また自分で撮ると、いい意味で第三者の客観的な意見が入ってこないので、答えを出すためにとことん自分と向き合うことになります。角度を変えたり、雰囲気でごまかすことなく、時間がかかっても一度決めた画角から逃げなくなりました。『一度撮ると決めたんだから……』と、腹のくくり方が変わったようにも思います。撮ってもらうありがたみを知ったうえで、ヘアデザインが好きだからこそ自分で撮影してみることはすごく大切だと考えています。」
客観的な意見に左右されずにとことん自分と向き合える
作品のこだわりは?
「もともとベリーショートだったモデルさんをカットで整えました。シンプルな撮影のときほどヘアのデザインでなんらかの違和感をつくるように心がけています。そこで今回はヘアをバイカラーにして、質感は左右で変化をつけました。スパイキーにしすぎると男性的になりすぎるので、女性らしさも意識しました。」
撮り下ろし作品のライティングを特別公開!
「白い布やバック紙も検討しましたが、独特のドレープがおもしろいのではないかと背景は白いカーテンにしました。ストロボとデドライトで、顔の右側に影が落ちるようにシャドウを入れました。」
撮影に使ったカメラはこれ!
Canon EOS 6D mark Ⅱ
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