ファインダー越しに見るヘアビューティ「写真を愛する5名のカメラと作品FILE」FILE5 大野紘一[niko hair]
自身で撮影を行う5名の美容師の撮り下ろし作品と愛機を紹介。
自分でつくって、自分で撮るからこそ見えてくる作品世界とは?
FILE5 大野紘一[niko hair]
おおのこういち。『ニコ ヘアー』代表。1977年生まれ。高知県出身。高知理容美容専門学校卒業。全国各地の撮影会やフォトセミナーで 講師として活躍。2022年JHA ジャーナル賞、THAリアルクリエイション部門(フォト)グランプリなど、多数の実績を収めている。
「サロンスタイルやお客さまを撮影するため、13年前に初めてカメラを購入しました。ある時『ブック(自分の作品をファイリングしたもの)を持っていないの?』と聞かれたことがきっかけで、とにかく作品数を増やしたくて、7〜8年ほど前から自分でクリエイションの撮影を始めました。同じサロンの氏川(りのさん)と、毎日のように作品撮りをしていましたね。今では、ほかの美容師さんから作品撮りしてほしいと言われることが増え、セミナーでさまざまな土地に足を運ぶことも増えました。その土地その土地のモデルさんと組んで作品づくりできますし、ほかの美容師さんが採用していないようなニューフェイスのモデルさんを発掘して撮影できるのも、自分で撮影するからこそです。
作品づくりにおいては、撮影して、レタッチをして、紙に印刷した最終地点まで見据えてつくり上げることができます。今回のメイクのように『こういった素材でメイクをしたら、写真ではこう写る』というように素材選びの工夫をすることも多く、ヘアとメイク、写真で相乗効果を生むことができるんです。」
毎日撮影&ニューフェイスのモデルさんとの出会いも場所や時間を問わずにクリエイションがかなう
作品のこだわりは?
「ブルーとイエローのヘアカラーに、ピンクのメイクを組み合わせた、色のバランスがポイントです。反対色を組み合わせることで、見る人の心を惹きつけられればと思いました。スタイリングはジェルとワックスをミックスして、根元から立ち上げて、細かいところをていねいに整えました。メイクではまぶたにゴールドをのせ、フィルターを入れたレンズで撮影することで、反射した光がキラッと輝いて星のような形になるように演出しました。」
撮り下ろし作品のライティングを特別公開!
「自然光とストロボの両方を使用。自然光は鏡で反射させて取り込みました。さらにシャッタースピードを遅くして、ブレを作ることで、絶妙なモヤッと感を作り込みました。」
撮影に使ったカメラはこれ!
Canon EOS 5D Mark IV